米海軍の駆逐艦が、台湾海峡を4ヶ月連続で航行しました。
今月は仏海軍のフリゲート艦も台湾海峡を航行しています。
こうした台湾海峡での米仏両国の艦艇の航行は、中国が管轄権を主張する南シナ海での「航行の自由作戦」とは少し意味合いが異なります。
それは、台湾に対する締め付けを強める中国に対しての牽制の意味合いがあるからです。
日本をはじめ多くの国は、公式には中国を国家と認め、台湾を国家とは認めていません。
ですから、台湾海峡を外国の軍艦が航行することは、中国に対する示威行為に相当し、緊張状態をつくり出していることになります。
しかし、中国政府の主張とは異なり、台湾が中国共産党の支配下にあったことはなく、中国とは別の国家です。
しかも、中国は専制的な一党独裁国家であるのに対し、台湾は国民が選挙により政権を選択できる民主主義国家です。
中国にはない、他の諸外国が重んじる「自由、民主、信仰」の価値観を有する国家です。
その台湾に対して、中国は軍事侵攻をチラつかせるなどして圧力を強めているのですから、国際社会が台湾を守ることは当たり前のことです。
ですから、米仏の姿勢は、国際正義に照らして当然です。
一方で、日本の姿勢は八方美人とも言えるもので、台湾海峡に自衛艦を派遣しないどころか、中国に融和的です。
これでは、中国による台湾支配を容認しているに等しく、日本を頼りにしたい台湾国民を失望させてしまいます。
そこで、日本も台湾問題で一歩も引かないという強い姿勢を示すべきです。
それが義を重んじる国家の姿です。
日本が中国に対して台湾問題に目をつぶるということは、ゆくゆくは中国によって日本の「自由・民主・信仰」という大切な価値観も奪われることにも繋がりかねません。
日本も米国と同様に台湾関係法を早期に成立させ、台湾を援助する姿勢を明確にすべきです。