今年のGWは土曜日を休日とすれば最長で10連休となります。
この間、東京株式市場も休みとなりますが、異例の10連休となることから、連休の前後で通常とは異なる株価の動きが予想されます。
そこで、東京証券取引所は連休の前後で不正取引などの監視体制を強化するとのことです(※)。
連休中も海外の市場は通常通り動いている訳ですから、海外の市場の動向次第では、連休明けの東京市場で急激な株価の変動も起こり得えるので、監視を強化するに越したことはありません。
しかし、グローバル化し、かつ1秒以下の速さで売り買いを繰り返す超高速取引も行われるようになった現代の市場で、東京市場だけが10日間も取引を休むということは、日本経済に打撃がないか心配です。
また、アジアの主要取引所としての東京市場の地位は、低下しないかと懸念されます。
もちろん、日本国民として新天皇の御即位をお祝いしたいという気持ちは多くの人が共有していると思いますが、国が定める祝日の増やし方としてはもっと他にやり方があったのではないでしょうか。
東京証券取引所に限らず、多くの企業が10連休に際し、何らかの対策を取っているようです。
中小企業の中には、5月1日を天皇即位の日として休日と決定する以前は平日であった4月30日から5月2日までの3日間を、当初のカレンダー通りに就業日とすると社員に通達しているところも多いと聞きます。
国から「休め休め」と言われても、企業側も生き残るために必死ですから、自己防衛しなければならないということです。
長期の連休をとってもびくともしないビジネスモデルを形成することは理想ですが、他の人が休んでいる間でも働くということは事業を継続・発展させるための王道であると考える経営者も多いのではないでしょうか。
※:3月21日付NHKニュースhttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20190321/k10011855791000.html