中国の在日本大使が、米中貿易摩擦を念頭に「自由貿易の規則を守りながら話し合いで問題を解決し、世界が共に繁栄できる努力を日本もして欲しい」と、日本に対しても協力を求めました(※)。
強気な中国が日本に協力を求めるということは、トランプ大統領の攻勢に如何に苦慮しているかということが伺えます。
しかしこれまでに、政治や外交の問題で貿易を利用してきたのは中国です。
記憶に新しいところでは、日本政府が尖閣諸島を国有化した際、中国は日本からの輸入品の通関手続きを意図的に遅らせて圧力を掛けたことがありました。
また、尖閣諸島国有化前に起きた中国漁船衝突事件では、中国は報復として日本に対するレアアースの輸出を事実上禁止しました。
その他、中国政府が外国と対立する度に、中国に進出しているその国の企業を対象に、独禁法違反などとして摘発し圧力を掛けてきました。
このように、表向きには「自由貿易」という形を取りながら、それを政治・外交的に利用してきたのは中国です。
ですから、本当に自由貿易を守るのであれば、日本は米中貿易戦争で、中国に利するような行いをするべきではないと考えます。
折角トランプ大統領が中国に対して、今までのように横暴なやり方は通用しないという態度を示しているのですから、日本はあくまでも米国の側に立って、中国に同様の姿勢を示す必要があるのではないでしょうか。
1月30日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20190130/k10011796641000.html