憲法研究者の有志が、安倍政権が進める普天間基地の辺野古移設が憲法違反だとして工事の中止を求める声明を出しました(※)。
憲法違反だとする理由は、移設が民意に反しているからとのことです。
今回の声明は、左翼勢力による安倍政権への牽制に見えなくもありませんが、実際に憲法違反に当たるかどうかは別として、仮に憲法違反となるならば、普天間基地の危険性を取り除くことができないうえに、必要な抑止力も維持できないということになります。
まさに「憲法守って国滅ぶ」を地で行くようなものです。
同様な例は他にもあります。
憲法には「戦力は、保持しない」とありますが、戦力以外の何物でもない自衛隊の存在については、憲法では国家の自衛権までは否定していないので合憲であると解釈をしています。
なぜならば、憲法の条文を文字通りに守っていては国そのものを守れなるからです。
今の憲法のもとでは、理由次第では合憲と解釈できるということになります。
ですから、今回の移設も安全保障上、必要とされるので、憲法違反には当たらないとの解釈もできるということになります。
ただ、こうした憲法解釈を続けていては根本解決にはなりません。
国家に自衛権が認められている以上、憲法9条を改正して、国家を防衛するための戦力の保持を明記するのが筋です。
憲法9条の1項、2項をそのままにして3項を追加するような改正では、矛盾は何ら解消されません。
よって、政権の責任として憲法9条を抜本的に改正するべきと考えます。
※:1月24日付共同通信https://www.47news.jp/news/3203578.html