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2018/12/24【韓国海軍のロックオン、その意図とは】

 韓国海軍の駆逐艦が、日本海で海上自衛隊の哨戒機に対し、攻撃の意思を表すレーダーロックオンを行い、外交問題となっています。

 韓国側は、遭難した北朝鮮の船舶の捜索にロックオン用レーダーを使用していたのであり、たまたまそのレーダー波が海自の哨戒機に当たった旨の釈明をしています。
 

 しかし、専用の水上探索用のレーダーを装備している駆逐艦が、レーダー波の集束度合いの高いロックオン用レーダーを水上目標の捜索に使用することは一般的ではありませんし、水上目標の探査に使用していたとしても、上空に向けてレーダー波を照射する必要はありません。

 従って韓国側の釈明は通常では信じるにあたらない内容です。
 

 今回の件は、現場の暴走なのか、それとも政治的な意図を持って行われたことなのか、現時点では不明ですが、非を認めれば軍のみならず政権が国内から批判されるのを恐れて強気の態度に出ている韓国側の事情も伺えます。
 

 ただ、非があれば謝ることが筋であり、今回の韓国政府の対応は、成熟した民主主義国家とは言えないのではないでしょうか。

 本来であれば、同じ民主主義国家である韓国は、日本と共に、中国の覇権拡大に対する防波堤として、あるいは北朝鮮の民主化に協力すべき存在のはずです。
 

 にもかかわらず、韓国の軍備は、北朝鮮への対応を念頭に整えられてきた一方で、常に日本を意識してきたのが実情です。

 北朝鮮有事の際は、韓国にとって米軍の支援が不可欠であり、その米軍の出撃拠点として日本の協力も不可欠のはずです。

 ですから、韓国は、日本が準同盟国とも言える存在であるにもかかわらず、日本への対抗意識が顕著です。
 

 今回の件も、北朝鮮船を救助する際に日本の哨戒機を追っ払い、南北の敵は日本であるという印象を作り出したいという意図が見えない訳ではありません。
 

 韓国の文政権が、米朝の緊張緩和の流れを利用して、日本との間に新たな緊張を作り出すのであれば、それは誤った行動ではないでしょうか。