中国の研究者がゲノム編集の技術を使って赤ん坊を誕生させたとして問題となっています。
人間のDNAを対象としたゲノム編集は、DNAのどの部分を操作すればどうなるかある程度分かってきましたが、副作用や長期的な将来への影響など未解明の部分が多いため、臨床応用すべきではないとされるからです。
つまり、ゲノム編集の現段階での臨床応用は生命倫理上問題があるということであり、「神の領域」に踏み込む行為だということです。
ここで言う「神の領域」とは、現代科学では解明できていないという意味で用いられているのでしょうが、DNAという仕組みが、生命の進化の過程で偶然が積み重なってたまたま出来上がったと解釈するにはあまりにも奇跡的です。
その意味では、文字通り創造主の御業と考えるべきではないでしょうか。
今回、問題となっている研究者が、唯物論者なのか、それとも神仏への信仰を持っている人物なのかは不明ですが、仮に、唯物的な考えのもと研究を推し進めた結果であるならば、やはり危険な行為と言わざるを得ません。
ゲノム編集は使い方によっては、医療に革新をもたらす技術になり得ますが、一方で、人間が神に成り代わって人間自身を唯物的にデザインするようなことになれば、そこには霊肉不一致による様々な問題が噴出してくることは確実です。
ですから、医療の進歩の分野にも、科学的探求と宗教的真理の融和が不可欠であると言えます。
人類の進歩のためには、人間は肉体を持つと同時に、その肉体の内に霊や魂といった高次なるものを宿す存在であるという基本的な事実を認識する必要があるのではないでしょうか。