韓国の最高裁判所が、太平洋戦争中の徴用工問題で日本企業に賠償を命じる判決を下しました。
徴用工問題は、1965年の日韓国交正常化交渉の過程で最終的に解決したことを日韓両政府の間で確認しているにもかかわらず、こうした判決が下りたことで、韓国の司法には国際法が通用しないということが露呈しました。
「外交交渉は国と国の取り決めだから、個人は別だ」という今回の判断がまかり通れば、今後、韓国政府との外交交渉は意味をなさないということになります。
ただ、韓国の司法判断には世論が影響するということを踏まえれば、今回の判決はある程度予想できるものでした。
戦前戦中、朝鮮半島が日本の統治下であったことに不満を持つ韓国の世論があることは事実ですが、そうした世論を焚き付ける一因が日本側にもあったのではないでしょうか。
それは、日韓国交正常化交渉が終わった以降も、日本の時の政権が、歴史的事実に基づかない謝罪を繰り返したことです。
1993年の河野談話しかり、1995年の村山談話しかり、2010年の菅談話しかり、そして、2015年の安倍談話しかりです。
日本は相手に良かれと思って謝り続けてきたのかもしれませんが、実際は、要求すれば謝る国という印象を与え、相手の増長を招いただけだったのではないでしょうか。
政府は、この機会にこれらの政府談話を撤回するべきだと思います。
【参考】:大川談話-私案-http://special.hr-party.jp/policy2013/okawa-danwa/