オピニオン誌『ザ・リバティ11月号』に「日本のメディアは宗教性悪説」という記事がありました(※)。
確かに、週刊誌などの中吊り広告で宗教に関する記事は、首をかしげたくなるような見出しが躍ります。
その一方で、日本には宗教団体が18万以上あるとされ、信者数を合計すると日本の人口を上回ると言われています。
これは、日本人は宗教に対する関心が高く、必ずしも「宗教=悪」とは考えていないということを示しているのではないでしょうか。
であるならば、メディアは、宗教絡みの報道は宗教が事件を起こした時だけ取り上げるというのではなく、宗教の内容・教えを取り上げることも必要なのではないでしょうか。
宗教には正邪があります。
残念ながら中には問題を起こす宗教を名のる団体があったことは事実ですから、宗教の正邪・高低を判断するためにもメディアには客観的な報道が求められるはずです。
また、特定の宗教を好意的に取り上げることは伝道活動を後押しすることになり公平感を欠くという理由で、メディアが好意的に宗教を取り上げることはあまりありませんが、例外は、伝統宗教です。
個人の心の問題などについて僧侶の話を聞くと言ったものが多く、実際に参考になる話もあると思います。
ただ、伝統宗教は、複雑化する現代社会の問題の全てに必ずしも応えきれているとは言えず、むしろ現代社会に対し適応不全を起こしている例も少なくありません。
だからこそ、新宗教といえわれるものが支持を拡大しているのではないでしょうか。
ですから、同じように社会的信用が確立されているのであれば、新宗教と言われる宗教であっても、メディアは公正に報道すべきではないでしょうか。