米朝会談後の記者会見でトランプ大統領は、米韓合同軍事演習の中止の可能性について言及しました。
これを受けて韓国の文大統領も、中止を慎重に検討するとし、中止に反対する姿勢を示しませんでした。
北朝鮮の金委員長を完全に信頼していいのか分からない中、安全保障に直結する軍事演習を中止することは非常に危険な判断であると言わざるを得ません。
ただ、トランプ大統領は、軍事演習の中止を北朝鮮とのディールの材料としているだけではなく、莫大なコストがかかる軍事演習をできればやりたくないという、経済的な理由もあると見られます。
トランプ大統領には、米軍の駐留経費は同盟国が応分の負担を行うべきとの持論があります。
将来的に南北が統一されれば、朝鮮戦争の休戦により、もともとは国連軍であった米軍が韓国に駐留する建前が無くなるとも言えます。
極東の米軍は、対北朝鮮だけではなく、対中国を睨んでいるため、簡単に撤退することは無いと思いますが、将来、中国軍が米軍に抗し得る存在になれば、韓国のみならず日本からも米軍が引くことも十分考えられます。
これは、日本の安全保障に重大な影響を及ぼします。
そのような将来が現実化した際に、日本は、中国の影響下に入るのか、それとも自主防衛力を強化するのか選択を迫られます。
日本が、自由や民主主義の価値観とは一線を画す中国の影響下に入るということは、日本から自由や民主主義が失われることを意味します。
ですから、日本が取るべき道は自主防衛力を強化する以外にないのではないでしょうか。
これは、北朝鮮による日本人の拉致問題にも言えることです。
他国に頼るだけでは、真の解決には繋がりません。
【参考】:6月13日付幸福実現党ニュース(号外)「日本は他国に頼るな 米朝首脳会談 完全非核化の具体的道筋なし」https://info.hr-party.jp/files/2018/06/13112129/4uvai521.pdf