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2018/06/08【台湾の防衛力は民主主義と自由の後ろ盾】

 台湾は、大陸側の中国軍の侵攻を受けた際に、奪われた空軍基地を奪還する訓練の様子を公開しました。

 台湾軍は、小さな島国でありながら、強大な中国軍に抗し得る戦力を備えているとされます。
 

 
 しかし、台湾軍の兵器の更改が遅々として進まない一方で、中国の軍備は急速な勢いで進んでおり、台湾海峡の軍事バランスは、大陸側に傾きつつあるとの見方が一般的です。

 これは、中国が力ずくで台湾を奪うことが可能になりつつあるということを意味しています。
 

 
 また、中国は経済的にも台湾への影響力を強めており、台湾内部にも親大陸の勢力が少なくないことから、中国は軍事力を使わずとも台湾を飲込むこともできるとの指摘があります。
 

 軍事的にしろ、非軍事的にしろ、台湾が中国の影響下に入れば、台湾の民主主義にとって悲劇であるとともに、日本にとっても大きな脅威となります。
 

 
 台湾と国境を接する日本の南西諸島周辺では、現在、自衛隊と台湾軍との間で情報交換が行われているとされ、関係は良好といえます。
 

 これが、中国の意を汲んだ台湾が出現することになれば、沖縄の眼前で新たに30万人近い規模の軍隊と対峙することになるのです。

 そうなれば、日本の防衛戦略は根本からの変更を余儀なくされます。
 

 
 ですから、そうならないために現在の民主的な台湾を支援することが如何に大切であるかということが分かります。

 同時に、沖縄の米軍が、台湾防衛にとっても死活的に重要な役割を担っていることも分かります。
 

 今回の台湾の軍事演習に招かられたある国の首脳が「軍の戦力は民主主義と自由の後ろ盾だ」と述べたとされます(※)。

 まさにその通りであり、日本も米国と共に台湾の防衛力整備にどう協力できるのかを考えるべき時にきているのではないでしょうか。

 ※:6月7日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/180607/wor1806070027-n1.html