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2018/06/06【モノづくり精神の原点を考える~SUBARUの再起に期待~】

 日本の自動車メーカー「SUBARU」が、製品データの不正が新たに見つかったとして経営幹部が辞任する意向を示しました。
 

 SUBARUは現在ではトヨタの資本参加を受けていますが、かつては、規模は大きくないものの他の自動車メーカーとは一線を画す自動車を造るメーカーとして知られていました。

 具体的には、水平対向エンジンに代表されるようにメカニズム的にいくつかの特徴がありますが、派手さは無いけれど見えないところにも手を抜かないまじめな車づくりのスピリットが人気でした。

 
 今回、燃費や排ガスのデータで多数の不正が新たに見つり、その信頼が揺らいでいます。
 

 
 自動車造りは、エンジンだけに留まらず、シャシーやトランスミッション、衝突安全装置、最近では通信機能など、様々な技術要素で成り立っており、小規模なメーカーが1社でその全ての開発と更新に携ることは困難です。

 ですから、競争力を維持するために、特定の技術分野に経営資本を集中せざるを得なくなり、他の技術分野での遅れを補うために、データの改ざんに手を染めたという事情があるのかもしれません。

 SUBARUの製品を見れば、実際には不真面目なメーカーではないことは分かります。

 ですから、「スバリスト」などと呼ばれる多くのSUBARUファンは、ウィークポイントがあっても、それを補って余りあるストロングポイントがあると認識しているからこそ、SUBARU製品を購入するのではないでしょうか。

 
 日本のモノづくりの神髄の1つとも言える「まじめさ」や「正直さ」を蔑ろするべきではないと考えます。

 これは、SUBARUだけに留まらず、激しい国際競争にさらされる全ての会社に言えることですが、日本の伝統のモノづくりの精神をもう一度見直す時に来ているのではないでしょうか。

 最近ではともすると軽んじられる傾向にある「まじめさ」や「正直さ」は、美徳であることに変わりないのです。

 SUBARUには、是非、信頼を回復して、誇りある中島飛行機の直系として再起を果たしてほしいと思います。