原子炉直下に活断層があれば、現在の安全基準では、再稼動が認められていません。
こうした論理を踏襲したのか、普天間基地の辺野古移設に反対するグループが、辺野古地区の海岸部に活断層が存在するとして、移設中止を訴えています(※)。
「燃料タンクや弾薬庫がある基地の直下で地震が起きれば危険だ」などとしているようですが、要するに「活断層の上に火気厳禁の物品を備蓄した施設があってはならない」ということのようです。
この論理を適用すれば、全ての火薬を取り扱い保管する施設のみならず、ガソリンや航空燃料など全ての可燃性の液体や気体を備蓄する施設、要するにコンビナートからガソリンスタンドに至るまで、詳細なボーリング調査をしてから設置許可を出さなければならなくなります。
しかも、未知の断層を含め、日本列島には活断層と言われる断層が無数にありますから、事実上、安全な場所など無くなってしまいます。
もっとも、軍事施設で燃料や弾薬を備蓄する際は、万一の敵の攻撃を想定して、炎上したり誘爆したりすることがないよう強固な掩体(えんたい)などで防護されており、民間の施設よりもよほど頑丈なはずです。
ですから、こうした活断層の論理はナンセンスです。
ほとんど辺野古での新基地建設に反対するための言い掛かりに聞こえてしまいます。
そもそも、既知の断層が寸分たがわず動いて地震が起こったという例はありませんから、原発の件を含め、活断層の上をことさら危険視する考え方は見直すべきではないでしょうか。
※:2月18日付東京新聞http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201802/CK2018021802000106.html