トランプ政権は、中露の核戦力の強化を念頭に米国の核戦略を見直し、新たな核兵器の開発など進める方針を示しました。
前任のオバマ大統領は、財政難もあって、保有する核兵器の更改を事実上行いませんでしたが、その間、中露は核兵器の近代化や能力強化に努めてきました。
その結果、米国の核の優位性は小さくなり、安全保障上の懸念が高まったので、今回のトランプ政権の戦略見直しは当然とも言えます。
特に、中国は米露が核軍縮を進める中で、核戦力の質だけでなく量の向上も図り、米国に中国との核戦争を思い止まらせるには十分な核戦力を持ちつつあります。
こうした国際情勢を踏まえれば、日本は独自の核装備を真剣に考えなければならない時に来ているのではないでしょうか。
核装備を主張すると、平和主義や反戦主義と逆行するように思われます。
しかし、中国が覇権的な軍事拡大を続け、北朝鮮が好戦的に挑発を続ける中で、軍事的なもの全てを遠ざける主張をしても、結果としてもたらされるものが、自由や平和、それに人権の尊重といったものとは程遠いものになる恐れがあるということを知らなければなりません。
そうした恐れがあるということを知っているが故に、核装備を含め、相手の戦力に見合った「抑止力」を備えておくべきであると考えます。