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2017/12/31【脳死判定が500例を超える、その裏で】

 臓器移植法が施行されてからの20年間で、脳死判定が500例を超えたとのことです(※)。

 500例の全てで臓器提供が行われたかは分かりませんが、臓器移植によって救われた命があったことは事実でしょう。
 

 しかし、脳死が本当に人の死であるかは、医師の立場から未だ解明されていません。

 脳死を宣告されてから、何年も心臓が動き続け、身長や体重も増えた例や、脳死患者が出産した例もあります。

 あるいは、脳死患者に移植のためにメスを入れると、血圧が上昇したり、体が動いたりすることもあるそうです。

 よって、これらを“死体”として扱うには、どう考えても無理があります。
 

 このような事例報告を鑑みると、たとえ宗教心を持たない人でも、何となく霊という存在を感じたり、信じたりしている人は、少なくはないのではないでしょうか。

 実際に、霊的真実に基づけば、魂や霊が肉体に宿った状態で人間というものは生きています。

 医学的に言われる脳死の状態は、まだ肉体に霊が宿った状態であり、生き返る可能性がある状態です。

 脳死の状態は、霊が肉体をうまく動かすことができない状態であるとも言え、その状態で体にメスを入れられるということは、霊にとっては大変な苦痛であり、恐怖を感じます。

仮に、ご自身の身体を提供することで、人を助けたいという気持ち強いのであれば、ご本人も納得していると思いますが、一方では、そうした覚悟が無い人はさぞ無念な思いを残しているのではないでしょうか。

 このように、“医学的に脳死を定着させる”ことで、移植を待つ多くの患者を助けたいという利他の思いは理解できますし、或いは、死の恐怖から何とかして逃れたいという患者の方のお気持ちも理解できます。

 しかし、“霊的な真実”を理解せずして、“肉体反応のみを理解しようとする唯物論的限界”では、間違いを引き起こしてしまいます。

 よって、これらのような、移植後の原因不明の拒絶反応や、移植後の人格の変貌はその典型ではないでしょうか。

 このように、人道的に大きな間違いを犯さない為にも、〝人の死は霊的人生観と切り離して考えることができない”ということを定着させる必要があると考えます。

※:12月29日付共同通信https://www.47news.jp/medical/neuro/1097586.html