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2017/12/28【またもやパクリか!?】

 中国が自主開発したとする大型飛行艇が初飛行したとのことです。

 世界には幾つかの飛行艇が存在しますが、今回の中国機は外観だけでなく細部の機構に至るまで、日本の救難飛行艇「US-2」とそっくりです。

 ですから、有り体に言ってしまえば今回も「パクリ」ではないでしょうか。

 中国は本機を海洋権益の拡大に利用するものと思われますが、同時に輸出も視野に入れていると伝えられています。

 飛行艇の輸出と言えば、日本のUS-2も海外への売り込みを積極的に展開しており、インドなどが関心を寄せいています。

 しかし、価格面などで折り合いが付かず、現時点では正式な契約は成立していません。
 

 今回の中国機の開発が順調に進めば、US-2の輸出にとって、強力なライバルが出現することになりそうです。
 

 海に面し島嶼部の多いアジア諸国などにとっては、滑走路の必要がない飛行艇は、潜在的な需要が少なくありません。

 世界では、鉄道インフラの開発で日本と中国の受注争いが繰り広げられていますが、飛行艇の輸出でも「高信頼で価格もそれなりに高い」日本製と、「価格は安いけれど信頼性もそれなり」の中国製が競うことになりそうです。
 

 低廉な機体価格に魅力を感じる顧客は多いと思いますが、飛行艇の海上での運用は様々なノウハウが必要ですから、日本は約1世紀にもおよぶ飛行艇運用の経験を生かした売込みがカギになるかもしれません。
 

 日本製の防衛装備品は調達数が限られるため、スケールメリットが出にくいのですが、海外への売り込みを通してその壁を破ってほしいと思います。

 きっとそれは、海外の自由や民主主義を守ることに繋がるはずです。