北朝鮮は、包囲射撃と称するグアム島周辺への弾道ミサイルの発射について、ミサイルの飛翔コースや発射数を明らかにし、挑発の度合いを強めています。
これを受けて米国内ではミサイル防衛システムで迎撃すべきとの声が高まっているとのことです。
確かに、迎撃に成功すれば、弾道ミサイルに依存した北朝鮮の安全保障は崩れ、弾道ミサイル開発を推進してきた金正恩委員長の面目は丸潰れとなるでしょう。
また、日米が弾道ミサイルを完全に迎撃できることを証明すれば、北朝鮮を交渉の場に引きずり出せるかもしれません。
一方で、ミサイル防衛で撃ち漏らした場合のリスクを指摘する声もあります。
今回、北朝鮮は4発の弾道ミサイル発射をほのめかしていますが、ある意味で、たった4発のミサイルであるにもかかわらず、仮に1発でも撃ち漏らすようならば、甚大な被害が出ます。
また、北朝鮮に自信を与えるだけでなく、日米側の安全保障体制を根本的に見直す必要性にも迫られることになります。
つまり、それほど現在のミサイル防衛システムが不完全であることを示しているとも言えます。
よって、敵地攻撃能力の重要性がクローズアップされています。
既存のSM3やPAC3の能力向上に留まらず、より迎撃確率の高いレーザー兵器の早期の開発に向けて、国を挙げて取り組むべきです。