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2017/06/28【空自のF-35に巡航ミサイル搭載か】

 自衛隊が導入を進めている最新鋭のステルス戦闘機「F-35」に搭載するため、政府は敵地攻撃が可能な空対地ミサイルを導入する検討を行っているとのことです(※)。

 検討されているのは「JSM」と言われる開発中のミサイルで、当の米国でも実戦配備は数年先と見られているものの、導入が実現すれば自衛隊が初めて有効な敵地攻撃能力を取得することになりそうです。

 現在でも自衛隊では、戦闘機に爆弾を搭載できますし、護衛艦には艦砲が装備されていますから、敵地攻撃は可能ですが、これらは敵地に近づかなければ使用できないため、制空権や制海権が確保できていなければ事実上使えません。

 これに対し、JSMは最大射程距離が約300キロメートルとのことですから、F-35のステルス性能と合わせれば、目標から離れた位置から攻撃が可能であり、北朝鮮の弾道ミサイルに対する抑止力となることが期待されます。

 ただJSMは、もともと対艦ミサイルだったものを対地攻撃にも使用できるようにしたという色彩が強く、対地攻撃用の巡航ミサイルと見た場合、射程距離や弾頭重量が必ずしも十分とは言えないのではないでしょうか。

 北朝鮮は、朝鮮半島東側の黄海沿岸から日本を狙って弾道ミサイルを発射できますし、中国も日本を標的にしているとされる弾道ミサイルを内陸部に多数配備しているとのことです。

 よって、航空自衛隊のF-35には、より射程距離の長い別の巡航ミサイルを搭載することが望まれます。
また、巡航ミサイルによる敵地攻撃能力の保有を有効な抑止力と考えるのであれば、潜水艦や護衛艦などへの搭載を合わせて実現すべきではないでしょうか。

※:6月26日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170625-OYT1T50122.html