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2017/06/14【敵地攻撃能力としてのF-35】

 航空自衛隊の最新鋭ステルス戦闘機「F-35」の国内製造分の最初の機体が初飛行しました(※)。
現時点で、航空自衛隊でのF-35の調達予定数は、老朽化した「F-4」戦闘機の代替分の42機であり、今後、米国内での訓練を経て、来年中に部隊配備される予定です。

 F-35は様々な任務に対応した高性能な機体ですが、制空や要撃の任務に主眼を置いた「F-15J」や「F-22」に比べると、地上目標を攻撃する「攻撃機」としての色彩の濃い機体です。
F-35は、導入当初は要撃機でありながら現在では対地・対艦攻撃能力を付与された「F-4EJ改」の代替として妥当な選択ですが、自衛隊でもF-35の能力を生かして対地攻撃用のスタンドオフ兵器の搭載を検討すべきではないでしょうか。

 スタンドオフ兵器とは敵の射程外から攻撃できる兵器のことですが、F-35に搭載可能な地上攻撃用としては「JSOW」や「ストームシャドウ」などといったものが該当します。

 北朝鮮の弾道ミサイルの脅威が高まる中、敵地攻撃能力として艦艇に搭載する巡航ミサイルの導入とあわせれば、「抑止力」を一層高めることができると同時に、有事の際の作戦運用の自由度が高まります。

※:6月13日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20170613/k10011016571000.html?utm_int=news_contents_news-main_005