韓国の大統領選で革新系の文在寅氏が当選しました。
文大統領の誕生で、日本として気になるのは、文氏が反日・親北朝鮮と言われている点です。
韓国の外交政策を観る限り、反日に関してはどの候補者もほぼ一様ですが、文氏は一貫して北朝鮮に融和的な態度を取っており、「北朝鮮は主敵ではない」と発言しています。
しかし、韓国軍は、対北朝鮮を念頭に編成されている訳ですから、文氏の発言を鵜呑みにすれば、韓国軍は大きく変わることになります。
変わるとすればどのように変わるのか注視する必要があります。
また、文氏は北朝鮮への制裁緩和を訴えており、閉鎖されている北朝鮮の開城工業団地の再開を視野に入れています。
世界各国が北朝鮮への制裁を強化し、どの程度本気なのかは別として中国でさえ北朝鮮との貿易を制限し始めた中で、韓国が制裁緩和を行えば、北朝鮮包囲網の一角が崩れることになります。
国際社会は、核放棄と体制維持や経済支援を引き換えに落としどころを探ることになるはずですが、韓国だけが先走れば、北朝鮮は核放棄をチラつかせて経済支援を引き出し、結局は裏で核開発を続けるという過去に見られたパターンに陥りかねません。
一方で、北朝鮮の思惑通りに親北朝鮮の文政権が誕生し、北朝鮮はしばらく大人しくなるというのが大方の見立てのようですが、相手が動かないと考えている時に動くのが兵法の常道です。
北朝鮮を取り巻く環境が変わるタイミングで、北朝鮮は何かを仕掛けてくることも考えられますので、警戒が必要ではないでしょうか。
そしてそれは、トランプ大統領が動くタイミングなのかもしれません。