民進・共産・自由・社民の野党4党は、市民団体との会合で、安全保障関連法の廃止・教育の原則無償化・原発ゼロなどを目指すことで一致しました(※1)。
一致した項目もどれも耳触りはいいものの、国民の安全を脅かしたり、国力を弱めたりするものばかりです。
安全保障関連法や原発の必要性は、このブログでは度々取り上げたので、今回は教育の原則無償化の問題点について少し述べたいと思います。
確かに、世界の中には大学までの教育費が実質無料の国が少なからずあり、日本でも実現すれば家計が助かるという人も多いでしょう。
しかし、低所得者層を対象とした教育費の支援策は既にあります。
ですから、全国民の教育を無償化する財源があるならば、無償化よりも教育の質の向上に充てるべきではないでしょうか。
全国の中学校と高校で、英語教員の英語力を調べたところ、国の目標である英検準1級程度の力がある教員は、中学校が3割、高校では6割にとどまったとのことです(※2)。
教員の方々には、自らの専門以外に担わなければならない様々な学校の業務などがあり、思うように自らを高める時間をとれないことは理解できますが、教員の能力に大きな差があるとすれば、子を持つ親としては少し心配になります。
「教育は無償なんだから」というエクスキューズで、教育の質の向上がなおざりにされれば、ますます学校間で教育の水準に差が生じるのではないでしょうか。
※1:4月5日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20170405/k10010938441000.html?utm_int=all_side_ranking-social_001
※2:同http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170405/k10010938071000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_015