米国のマティス国防長官が訪日し、安倍首相を表敬訪問するとともに稲田防衛相と会談します。
トランプ氏が選挙中に在日米軍の駐留経費負担の見直しについて言及し、日米同盟の不安定化が懸念されましたが、マティス氏の訪日で、日米同盟の重要性と米軍が引き続きアジアの安全保障に関与することを確認するものと思われます。
各マスコミからは、トランプ政権の強硬姿勢を印象づけるかのように、マティス氏の異名が「狂犬」であることが繰り返し伝えられていました。
しかし、マティス氏は犠牲を顧みずに突き進む好戦的な人物ではありません。
そもそも「狂犬」の英語である「mad dog」は、日本語の狂犬に使い近い意味があるほかに、「ガッツがある」といった好意的な意味合いもあります。
実際、マティス氏はイラク戦争などで最前線の部隊を指揮した勇猛果敢な人物ですが、一方で、7000冊を超える蔵書を持ち歴史学の学位を持つなど思慮深い戦略家として知られています(※)。
翻って日本を見てみると、前政権下では、北朝鮮のミサイル発射に対して危機感なく「頭の体操をしている」などと発言したり、軍事に素人であることをもって「究極の文民統制」と述べたりする防衛大臣が続出し、その資質において米国の国防長官とは雲泥の差を感じた人も多かったのではないでしょうか。
現在の稲田防衛相は、自虐史観を払拭する保守的な思想において評価できる部分があるものの、軍事的な知識については心もとない感が否めません。
世界的には、軍事は政治家にとって必須な基本的知識の一つです。
マティス長官との会談を実りあるものとするためにも、国防の必要性を熟知した幸福実現党出身の防衛相の出現が待たれるのではないでしょうか。
※:2月2日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20170202/k10010861521000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_002