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2016/12/10【自由のために戦った】

 12月8日は太平洋戦争の端緒の一つとなった真珠湾攻撃が行われた日です。

 この日を前に出されたオバマ大統領の声明の中に気になるフレーズがありました。
それは、先の大戦で米国は「自由のために戦った」という部分です。

 確かに、米国は自国の自由のために戦ったとも言えます。
しかし、開戦初期において日本軍はフィリピンにいた米軍とも戦っていますが、なぜ米軍がフィリピンにいたのか考えてみると、米軍はフィリピンの自由を守るために戦ったわけではないことが分かります。

 当時のフィリピンは米国の植民地でした。
米国はフィリピンの自由を制限していた立場であり、米国は自国の権益を守るために戦ったに過ぎないとも言えます。

 ですから、大東亜共栄圏の理想を掲げる日本とすれば、植民地支配する米国からフィリピンを解放するために戦ったという見方もあり得ます。
太平洋戦争の後にフィリピンは独立を果たしましたが、結果的には、太平洋戦争が無ければフィリピンの独立はいつになったか分かりません。

 同じことが、欧米列強に植民地支配されていた東南アジア諸国にも言えます。
欧米列強は長年に渡って東南アジア諸国を植民地とし搾取していましたが、東南アジアの多くの国々が独立したのは太平洋戦争の後です。

 戦争は、立場によって見方が変わるのが常です。
先の大戦の日本の立場を一方的に断罪するのは、あくまでも戦勝国側の見方でもあります。