沖縄県の北部訓練場ヘリパッド建設に反対する活動家に対し、警備にあたっていた大阪府の機動隊員が「土人」などと発言した問題は、鶴保沖縄北方担当相が差別に当たるかどうか断定することは困難との認識を示し、沖縄県の翁長知事などが反発して未だに尾を引いています。
確かに、「土人」と言う言葉は、差別的な意味で使われることもありますが、もともとの意味は「その土地の人」という意味であり他意はありません。
ですから、鶴保氏としては、「土人」と言う言葉を安易に差別用語と認めるようなことをすれば、言葉尻を捉えて差別と言うレッテルを貼られることなどを懸念して、断定できないとしているのかもしれません。
ただ、翁長氏をはじめ基地建設に反対する人々は、今回の機動隊員の発言を沖縄県人に対する差別であると断定したいようです。
しかし、今回の機動隊員の発言は、実際のところ沖縄県外から来た活動家に対しての発言であるという指摘があります(※)。
基地反対運動には沖縄県外から多くの活動家が参加していますが、暴力まがいの反対運動で警備にあたる警察官を挑発し、業を煮やした警察官が不穏当の言葉使いをすると、それを沖縄県民全体に対する発言としてすり替え、沖縄と政府の対立を煽っているようにも見えます。
沖縄の基地負担の大きさは理解できますが、現実的な中国の脅威を踏まえれば、在沖米軍は安全保障上、重要な存在であることは間違いありません。
その基地反対運動を展開している人々はどういう人たちなのか、私たちは冷静に見る必要があるのではないでしょうか。
※:11月24日付琉球新報http://ryukyushimpo.jp/news/entry-400371.html