安倍首相はGW期間中に、G7の欧州各国とロシアを訪問しました。
訪問の目的は、伊勢志摩サミット向けてG7各国との事前調整とされ、クリミア問題等でG8から締め出されたロシアとのパイプもサミットで強調したい思惑がありそうです。
安全保障面で対中国を考えた場合、米国をはじめとしたG7各国との協調は重要ですが、同じくロシアとの協調も重要です。
万一、中露が対日関係で連携するようなことがあれば、日本にとっては最悪のシナリオと言えます。
そうした中で、安倍首相はクリミア問題で、欧米と連携してロシアに対する経済制裁に加わりました。
クリミア併合という力による現状変更を許せば、台湾併合を目論む中国の南シナ海や東シナ海での現状変更の試みを許すことに繋がるとして、安倍首相の対露制裁に理解を示す声もあります。
しかし、経済制裁に加わりながら、ロシアとの対話を模索する安倍首相の姿勢は、八方美人的で外交上中途半端な印象が否めません。
むしろ、ロシアによるクリミア併合と、中国による台湾併合などの動きは、全く状況が異なるということをはっきりと表明した上で、ロシアを支持する選択肢もあり得たのではないでしょうか。
そうすれば、現在の世界情勢は日本にとって良い方向へ大きく変わっていた可能性があります。
先ごろ、幸福の科学の大川隆法総裁は、再びロシアのプーチン大統領の霊言を収録し、日露関係において貴重な新たな見識を披露しています(※)。
既に、安倍首相はプーチン氏の信頼を損ねているものと思われますが、今後の対応如何によっては、中国が付け入る隙を与え、日本の安全保障を大きく損なう恐れがあります。
八方美人に振る舞うことは凡庸な政治家でもできますが、今求められているのは大局に立った判断ができる政治家ではないでしょうか。
※:5月8日付The Liberty Web「公開霊言抜粋レポート」http://the-liberty.com/article.php?item_id=11303