内閣府の世論調査で、中国に「親しみを感じない」と答えた人の割合が83.2%と、ここ40年余りで最高になったとのことです(※)。
過去の天安門事件や反日テロなどで中国に対する印象が悪化し、最近では、南シナ海などでの軍事的拡張が一段の悪化の要因になっているのではないでしょうか。
私も中国共産党の高圧的な外交姿勢や自由を抑圧する政治姿勢を度々批判していますが、中国そのものに嫌悪感を持っている訳ではありません。
孔子をはじめとした現代にも大きな影響を与えている諸氏の思想はたいへん勉強になりますし、三国志は物語としても楽しめます。
また、中国人の友人や知人には、尊敬でき人間的にも魅力のある人が大勢います。
ですから、同じ世論調査で「日中関係の発展がアジア太平洋地域に重要だ」と答えた人の割合が73.3%と高かったように、私も日中関係が良好であってほしいと願っている人間の一人です。
しかし、現在の中国の指導体制には大きな危惧を持っています。
周辺諸国を隷属させ、唯物的に自己の利益を最大化したいというようなやり方には、正義の観点から言うべきことは言わなければならないと思います。
やはり、中国をどうやって民主化していくかということを、世界は考えていかなければならないと思います。
中国が覇権主義で先鋭化する根底に唯物論があるのであれば、やはり正しい宗教的な思想がもたらす役割が重要ではないでしょうか。
※:3月12日付産経新聞http://www.sankei.com/politics/news/160312/plt1603120010-n1.html