認知症の男性が列車にはねられた事故で、鉄道会社が事故の損害賠償をはねられた男性の家族に求めていた裁判の最高裁判決が言い渡され、家族側に事故の賠償責任は無いとされました。
認知症は、一般的に病気の進行と共に運動機能の障害も大きくなりますが、患者自らの意思による移動が妨げられないうちは、家の中のみならず外を徘徊する患者が少なく無く、介護する側の家族の負担が大きいと聞きます。
画期的な治療法が確立されない限り、今後、日本では認知症患者が増えるものと予想されており、今回の裁判では、認知症患者の監督責任がどこまで問われるのか注目されていました。
今回の判決は、介護する側が24時間一瞬の隙も無く見守ることは不可能であるということを認めた点で、介護する側にとって画期的な判決との指摘もありますが、賠償責任の度合いはあくまで個別のケースで判断するということのようです。
認知症は、文字通り認知機能が衰える病気と思われていますが、人間には魂と肉体があるという霊的視点に立てば、脳による認知機能は衰えていても、魂は健全であるため魂レベルでは全ての状況を理解する力があります。
認知症は、病状の進行とともに、介護する側にも病状の進行度合いに応じた苦労があると思いますが、こうした霊的人生観を持つことにより、介護の苦労やストレスが減るのではないでしょうか。
実際、介護する側が霊的人生観を持つことで、介護される患者本人にも良い影響が表れ、徘徊と言った問題行動が少なくなるとお聞きしたことがあります。
認知症への対応でも、霊的人生観が大切であるということを考えてみてはいかがでしょうか。