与党内の協議では、消費税増税時の軽減税率の対象品目として、結局、外食を除く生鮮食品と加工食品で決着しました。
自民の谷垣幹事長は、新聞や出版物の扱いについても、今後、与党内で議論していく姿勢を示しました(※1)。
これは、新聞協会などが「知識への課税は最小限度にとどめるべき」として、軽減税率の適用を強く求めていることに対して応えたものと思われます。
この“新聞の増税”については、「民主主義を支える公共財」などとして、軽減税率の適用を求める声もあります。
一方、新聞各社には「消費税を増税すると新聞が売れなくなる」ということを懸念しているとも考えられます。
実は、これが、消費増税の本質を示しています。
つまり、消費増税を行えば、新聞に限らず物やサービスが売れなくなるというです。
これまで、新聞の多くは、国会などで消費増税を議論している際に、社会保障制度の維持や財政赤字の解消の必要性などをあげて、増税を支持してきたはずです。
であるならば、この“新聞の軽減税率の適用”には矛盾が出てきます。
筋論からすれば、新聞は自ら率先して消費増税を受け入れるべきですし、それができないのであれば、そもそも消費増税に反対すべきだったと考えます。
こうした新聞の姿勢について、1989年に最初に消費税を導入した竹下登元首相なら、どう考えているか、参考となる書籍が発刊されています(※2)。
※1:12月12日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/20151212-OYT1T50118.html?from=ytop_ylist
※2:大川隆法著『政治家が、いま、考え、なすべきこととは何か。元・総理 竹下登の霊言』http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1597