ドイツが戦後最大規模の海外派兵を行うことを決めました(※)。
米国などが主導するIS掃討作戦に参加するもので、既に参戦しているフランスの空母機動部隊を護衛するためのフリゲート艦や、空爆を支援するための偵察機などを派遣し、直接、空爆には参加しません。
ドイツは、ナチスドイツが侵略的な戦争を行った反省から、戦後、海外派兵には慎重でしたが、コソボ紛争やアフガニスタンでの戦いなどに参戦する実績を積み重ねてきました。
やはり、支援の要請があるのであれば、その国力に応じて軍事面を含めた責任を果たしていくことが必要ではないでしょうか。
翻って、日本はというと、PKO協力法や先の安保法制の整備と相まって、自衛隊が海外で活躍する場面が増えつつありますが、国力に見合った貢献ができているかというと疑問です。
自衛隊の海外派遣に慎重な側からは、日本は軍事以外の分野で貢献すべきとの声がありますが、大切なのは何が正義かという視点です。現在、日本の周辺では、中国の軍事的な脅威に直面しているフィリピンやベトナムなどから日本の役割に期待する声が寄せられています。悪を押し留めるために必要であれば、自衛隊の派遣を厭わないことも責任ある国家の役割ではないでしょうか。
※:12月4日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/world/20151204-OYT1T50162.html?from=ytop_ylist