国産戦闘機の開発を目指す韓国は、必要な技術要素のいくつかが国産技術では賄えないため、米国からの供与に頼っています。
今回、訪米した韓国の朴大統領は、懸案になっていた技術供与を改めて米国に求めた模様ですが、米国側は国防上の理由から拒否したとのことです(※)。
この米国の決定は当然とも言えるものです。
戦闘機の開発は、軍事機密の塊と言えるものであり、例え同盟国であっても技術供与には慎重にならざるを得ません。
加えて、このところの韓国の中国への傾倒が、米国の懸念に拍車をかけています。
米国は、韓国経由での中国への情報流出の可能性を心配しているのです。
韓国国内では、将来、韓国は米国と中国の間で選択を迫られるとの声が出るほどですが、中国への過度の依存は韓国にとっても明らかに亡国の選択です。
様々な西側の兵器を装備する韓国が、万一、韓国が中国に取り込まれた場合、軍事技術の分野でも、米国を中心とした同盟国にとっては大きな痛手となります。
これは日本にとっても同様です。例えば、ミサイル防衛の要とも言えるイージス艦は、システムの差異があるものの日韓共に米国の技術供与のもと配備運用しています。
また、航空自衛隊が次期戦闘機として導入を決めた米国製のステルス戦闘機F-35は、韓国も導入を決めています。
更には、偵察用の高性能無人機グローバルホークも日韓共に導入を検討しています。
このように例をあげればきりがありませんが、韓国経由の軍事技術流出の懸念を払拭するためにも、日本は国防上の要となる技術開発を可能な限り国産で進める必要があるのではないでしょうか。
※:10月16日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/151016/wor1510160023-n1.html