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2015/09/12【働き続けてほしいと思われる人材になる】

 改正労働者派遣法が成立しました。
安保法制の審議や、今回の大雨被害の陰に隠れた感はありますが、今国会の注目法案の一つでした。
 

 改正労働者派遣法は、最長3年となっていた派遣期間の制限を同じ派遣先でも別の部署に異動すれば3年を超えて派遣できるとする一方で、派遣期間が3年に達した労働者を直接派遣先が雇用するように派遣元が依頼することを義務付けるなどしたものです。

 人材派遣を利用する企業にとっては、3年毎に労働者を入れ替えれば、同じ業務でも派遣社員に任せられることになりますが、本当に3年後に派遣社員を正社員として受け入れる企業が増えるのかどうか、疑問は残ります。
そして、派遣先の企業にしてみれば、直接雇用することによる関連経費の削減など、派遣社員を受け入れることにメリットを感じている訳ですから、正社員の増加には繋がらないことも容易に想像がつきます。

 働き方の多様化は、労働者個人や、企業にとっても尊重すべきですが、正社員と派遣社員との間の不公正が埋められないのであれば、いっそのこと正社員のみが有する雇用の特権を無くしていくことを選択肢の一つにする企業が出てくるかもしれません。

 いずれにせよ、正社員であっても派遣社員であっても、企業にとってその人に是非働き続けてほしいと思われる人材になることが大切です。
ここでもやはり自助努力の精神が大切であることに変わりありません。

※:9月11日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150911-OYT1T50065.html

【参考】大川隆法著『サバイバルする社員の条件』幸福の科学出版
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=872