認知症患者に費やされる社会的費用は、年間14.5兆円に上るとのことです(※)。
これは、認知症患者について厚生労働省が、医療費や介護費などの社会保険とともに家族による介護を費用に換算して推計したものです。
認知症患者は、現在約500万人と言われ、10年後には700万人に達すると予想されており、社会的費用もますます増大すると見込まれます。
認知症の多くは完治することが難しく、難病に指定されています。
認知症に関する医療は急速に進歩していますが、多くが対処療法であるということが現状です。
認知症患者の増加は、新たなビジネスチャンスと捉える向きもあるかもしれませんが、このままでは国の財政を圧迫するだけでなく、個人の負担も増大する一方です。
今後、認知症に関する医学的な研究の促進と、効率的かつニーズに合った介護の提供が求められますが、莫大な社会的費用を削減するためには、別の視点が必要ではないでしょうか。
一般に、認知症患者は運動機能とともに認知機能も低下するために、多くの社会的な不適合を引き起こし、これが介護を行う家族などの負担を増大させる要因となっています。
ここに魂の観点、霊的真実からの視点を持ち込むことで、患者本人の症状の改善とともに、介護をする側の精神的な負担を軽減できるのではないでしょうか。
実際、私の周囲でも、霊的視点、仏法真理という知識を得ることで介護する側とされる側の関係が改善され、結果的に、医療や介護の負担を軽減できたケースを見てきました。
海外では、医学の分野でも霊性に関心が高まっています。
日本でも、医療や介護の分野でも霊性の果たす役割にもっと注目すべきではないでしょうか。
※:5月29日付読売新聞http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=119226