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2015/01/16【防衛力によって守られる平和もある】

 日本最西端の与那国町で、陸上自衛隊の監視部隊配備の是非を問う住民投票が行われることになりました(※)。
政府は既に2015年度中の部隊配備に向けて準備を進めており、今回の住民投票に法的な拘束力はありません。

 しかし、住民投票の結果如何によっては、部隊配備に向けて地元との軋轢が生じる懸念があります。

 しかも、今回の住民投票では、投票資格が中学生以上とされています。未成年には、「自衛隊=戦争」といったステレオタイプのイメージを植え付けられていることが多く、現実的な抑止力としての自衛隊の存在をどの程度適切に理解できているか疑問です。

 配備反対派は、未成年にまで投票資格を拡大すれば、配備反対の民意が多数を占めるはずとの思惑があるのかもしれませんが、中学生まで投票対象とするそのなりふり構わない手法は問題があります。

 中国は海洋強国建設を掲げており、尖閣諸島を核心的利益と位置付けて、周辺での挑発を繰り返しています。
中国にとっての核心的利益とは、その確保に当たって武力行使も排除しないという強い意味です。
更に、将来の沖縄の領有・属国化に向けて、「琉球の帰属は確定していない」と中国政府関係者が公言するなど着実に布石を打ってきています。

 こうした状況から、防衛力の空白域である与那国島に、監視部隊とは言え自衛隊部隊を配備することは、安全保障上の必然です。
現実的には防衛力によって守られる平和もあるということを理解すべきではないでしょうか。
中国の影響下に入るということは、基本的人権さえ無い一党独裁国家中国に隷属するということです。

※:1月15日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20150115/t10014716271000.html