孔子学院をご存知でしょうか。
孔子学院とは、世界中の大学内に付属する形でつくられた中国文化の普及と中国語学習を支援する教育機関です。
設置にあたっては中国教育省が資金を拠出し、既に全世界で約400カ所、米国では90カ所以上に開設されており、日本国内でも既にいくつかの大学に設置されています。
この孔子学院について、このほどシカゴ大学は契約更改交渉を打ち切ったと発表しました(※)。
中国政府の方針に基づく運営が「学問や言論の自由を脅かす」として、多数の教授が連帯し、学院の閉鎖を求める運動が起きていたとのことです。
実際、中国教育省は孔子学院を「我が国の外交と対外宣伝工作の重要な一部だ」と述べていますし、予てから中国による洗脳やスパイ機関ではないかという疑いもあり、いくつかの国の諜報機関がマークしているようです。
今回のシカゴ大学の決定は、米国のみならず各地の民主主義諸国での孔子学院の設置に少なからず影響を及ぼすと考えられます。
中国は、軍事や外交的手段だけではなく、教育分野などあらゆる手段で戦略的に覇権を拡大しているように映ります。
設置にあたって中国側が資金を拠出するからと言って、安易に大学内に孔子学院を設置すべきでないという事例です。
※:9月27日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/140927/amr14092718420009-n1.htm