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2014/04/21【防衛力の整備を着実に】

日本の南西諸島の防衛で、重要な動きが2つありました。

1つは、沖縄県の与那国島で初めてとなる陸上自衛隊の部隊の配備に向けて、施設の起工式が行われました(※1)。

現在、沖縄本島よりも南西の地域には、陸上自衛隊の部隊が配備されておらず、活動を活発化させる中国軍の動きを鑑みれば、部隊配備は喫緊の課題でした。

配備される部隊は、沿岸監視を担う部隊が中心で合計150人規模とのことですから、防衛力という観点からすれば決して十分とは言えませんが、中国を牽制する観点での意味は大きいと言えます。

もう1つは、沖縄県の航空自衛隊那覇基地に、早期警戒機の部隊が正式に発足したことです(※2)。

2年前、中国政府の航空機が沖縄県の尖閣諸島周辺で低空から領空侵犯した際に、航空自衛隊はその航空機に対して適切な対領空侵犯措置を行えなかったことを教訓に、航空自衛隊三沢基地から早期警戒機を派遣して運用していました。

今回、那覇基地で部隊が正式に発足したことで、警戒監視体制が強化されたと言えます。

昨年、航空自衛隊が中国機に対してスクランブルを行った数が415回にも上り、前年度から36%の増加となっています。

今後、政府は、那覇基地の戦闘機部隊を2個飛行隊に増強する予定ですが、着実かつ迅速に増強を完了させる必要があります。

中国は、この地域でも軍事力を増強しその動きを活発化せています。

日本は、抑止力を維持する上で、必要な防衛力の整備を怠ってはなりません。

※1:4月20日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/20140419-OYT1T50129.html?from=ytop_ylist

※2:同産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140420/plc14042011300007-n1.htm