3月
28

2014/03/29【仏中接近が日本に及ぼす影響】

欧州を歴訪している中国の習近平国家主席は、フランスのオラント大統領と会談し、フランスとの間で総額約2兆5千億円規模の契約に調印しました(※)。

この契約の中には、中国がエアバス社の旅客機を70機購入することや、ユーロコプター社が中国との間で中型ヘリコプターを1千機共同生産することなどが含まれています。

このヘリコプターは、ユーロコプター社が「EC175」と呼んでいる最新鋭機で、中国で生産された場合、中国軍でも旧式化した機体に換えて配備されるものと推測され、中国軍の能力向上に大きく寄与することになります。

フランスの製造業は好調とは言えない状態が続いており、ロシアから受注した大型案件である最新鋭の揚陸艦の建造も、クリミア問題に起因する経済制裁の一環として、契約の凍結が検討されています。

こうした中で、フランスにとって中国の存在は経済的な意味で大きくなっています。

フランスは、地理的に近いロシアに対しては、現実的な脅威との認識が少なからずあるようですが、一党独裁国家である中国に対しては、フランスとは地理的に遠いためか、不透明かつ急速な軍備拡大を続けているにもかかわらず、脅威としての認識が薄いように思われます。

実際、フランスは、昨年もヘリコプターが軍艦などに着艦する際の特殊は着艦装置を中国に売却しています。

フランスは、間接的に中国軍の拡充に加担し、日本をはじめとした中国周辺の自由主義国・民主主義国に間接的に脅威を及ぼしているのではないでしょうか。

自由主義・民主主義の旗手とも言えるフランスが、経済至上主義に傾くことはたいへん残念です。

フランスには本来の精神を取り戻してほしいと考えますし、日本もフランスに対しより積極的な働きかけが必要ではないでしょうか。

※:3月27日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20140327-OYT1T00313.htm?from=popin