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2013/10/01【「安倍政権の足枷」】

消費増税後の経済対策として、復興特別法人税の1年前倒しでの廃止が検討されていますが、与党の税制改正大綱案に「前倒し廃止を検討する」と明記することで落ち着いたようです(※)。

前倒しでの廃止を実現したい安倍政権に対して、自民党と連立を組む公明党は予てから前倒しでの廃止に慎重な姿勢です。

前倒しでの廃止で復興に必要な予算を確保できないのであれば問題ですが、別に手当てできる目途があるのであれば、過分な負担を企業に強いる復興特別法人税は廃止すべきです。

前倒しでの廃止に反対する理由が、単に復興を蔑にするイメージに繋がるということであるならば、それは説明責任の問題ではないでしょうか。

また、集団的自衛権の行使容認についても、積極的な安倍政権に対し、公明党は否定的な立場です。

そもそも集団的自衛権は、国連憲章で全ての主権国家に認められている権利です。

日本周辺での軍事行動を活発化させる中国や、北朝鮮の核武装の問題に直面する日本にとって、集団的自衛権の見直しは不可欠なものです。

このように与党内でも意見が対立する構図は、安倍政権にとって、もはや足枷となっている側面があります。

国防や税制といった基本的な部分で政策が異なる政党同士で、そもそも連立政権が成り立つのでしょうか。

※:9月30日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130930-OYT1T00698.htm