6月
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2013/06/08【日仏防衛協力の意味】

来日しているオランド仏大統領と安倍首相の会談で、防衛装備品について協力することで一致しました。(※)

あまり知られていませんが、フランスは防衛産業が盛んで、その分野で高い技術力を有しています。

例えば、フランスは戦闘機を自主開発しており、現代では、自国のみで戦闘機を開発できる国は米国やロシアなど数カ国に限られています。

先の航空自衛隊の次期戦闘機の選定に当たっては、フランス製の戦闘機「ラファール」の名前も取り沙汰されましたが、主要な兵器の調達が米国製に偏っている日本では、次期戦闘機として米国が主導する「F-35」を選定する出来レースと見たフランスは、結局、積極的な売り込みを行いませんでした。

しかし、F-35については機密情報が中国に盗まれているとの指摘がありますし、日本の防衛産業の維持向上と自主防衛力強化のため、F-35とは別に日本独自に戦闘機を開発する必要があると考えます。

そのため、フランスとの技術協力は日本にとって意義が大きいはずです。

現在のフランスでは、経済面で苦境が続いており、多額の開発費を要した先端兵器の輸出でも必ずしも商業的に成功しているとは言えない状況です。

フランスは自由の価値観を有する大国の一つですが、大きなマーケットである中国へ、兵器を輸出したい思惑が見え隠れします。

日本とフランスが防衛装備品の開発や調達で協力することは、フランスが中国になびくことを防ぐことにも繋がるのではないでしょうか

もちろん日米同盟は日本の安全保障の要ですが、フランスとの関係を強化することは、中国包囲網を形成する上で重要だと思います。

※:6月7日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130607/plc13060721120016-n1.htm