台湾とフィリピンの間で、近年になく緊張が高まっています。
発端は、5月10日、両国がともに排他的経済水域と主張している海域で、フィリピン沿岸警備隊が台湾漁船を銃撃し、台湾人船員1人が死亡したことです。
両国間で妥協点を探る動きもあるものの、台湾側はフィリピン側の対応に満足しておらず、台湾軍がフィリピン近海で軍事演習を行うなど、対抗措置を講じています。
台湾は、予てから中国による侵略の脅威にさらされていますし、フィリピンも南沙諸島の領有権を中国と争っており、21日にも中国海軍の艦船などとともに漁船約30隻が、フィリピンが実効支配している海域に留まっているとのことです(※)。
両国とも、中国との経済的な結びつきが強まっており、一国で中国と向き合うには手詰まり感があります。
従って、本来は対中国で連携を組むべき両国が対立していては、中国政府が喜ぶだけです。
そこで、両国ともに親日的な国であるので、日本が両国の間を取り持つことを考えてみてはどうでしょうか。
両国とも、対中国では日本に期待しています。
東アジアの自由と繁栄を守るためには、日本が外交的にも国防的にもより強い国になる必要があります。
その上で、日本が主導して対中国で包囲網を築くべきと考えます。
※:5月22日産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/130522/asi13052208180003-n1.htm