韓国の脱北者団体が、北朝鮮に向けて北朝鮮を非難するビラを飛ばそうとしたところ、韓国当局に阻止されました(※)。
韓国政府の北朝鮮を刺激したくないという意図が働いているようです。
また、4月末には、北朝鮮が今回の危機醸成の根拠としてきた米韓軍事演習が終了し、危機打開に向けた期待の声が聞かれます。
更には、北朝鮮が拘束していた韓国系米国人の解放に向けて、米国は要人派遣の準備をしているとの観測もあります。
北朝鮮に接する韓国政府の衝突回避に向けた意向は理解できない訳ではありませんが、オバマ政権の北朝鮮との対話ムードづくりに取り組む姿勢は、世界の警察を自負してきた米政府らしからぬものです。
関係国が北朝鮮に対して対話を求めることは、単なる体制の延命にしかならないともいえます。
それはすなわち、飢餓や人権侵害に苦しむ北朝鮮国民の受難を長引かせることを意味します。
これまで、国際社会が行ってきた北朝鮮に対する人道支援も、同様の側面があると言えます。
やはり、日本政府をはじめとした国際社会は、北朝鮮の体制そのものを、解放へと導いていくことが急がれます。
※:5月4日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/130504/kor13050413430004-n1.htm