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2013/02/24【日米首脳会談、まずは及第点か】

2月22日、安倍首相とオバマ大統領との日米首脳会談が行われました(※1)。

会談後、安倍首相が「日米同盟の信頼、強い絆は完全に復活した」と述べた通り、日本の民主党政権で冷え込んだ日米関係の改善を印象付けるものとなりました。

オバマ大統領も、「日米同盟は地域の安全保障の中心的な土台だ」と述べ、日米同盟の強さを内外に示すことができたのではないでしょうか。

また、同日、岸田外相とケリー国務長官とのは日米外相会談が行われ、そこでも尖閣諸島が日米安全保障条約の適用範囲にあるとの「揺るぎない立場」を確認しました(※2)。

親中的な布陣で発足した二期目のオバマ政権ですが、今回の安倍首相の訪米は、日本の安全保障にとって、まずは及第点と言えるのではないでしょうか。

懸案のTPPについても、米国が主張していた通り、「TPP交渉の例外品目をつくらない」とする一方で、日本政府が求めていた通り、「聖域なき関税撤廃」は交渉参加の前提とならないことでも合意しました。

その結果、私たち幸福実現党が主張していたように、TPP参加に向けて安倍首相は動きやすくなったと言えます。

首脳会談後に安倍首相は、日本が航行の自由など「世界の公共財の守護者」になると述べ、民主主義国と協調していく姿勢を示しました。

TPPへの参加は、人権重視などで共通のルールを守ることになるため、言論の自由などが事実上存在しない中国はTPPの自由貿易圏に入ることはできません。

TPPへの日本の参加は、経済的なメリットばかりではなく、日本の安全保障にとってもメリットがあるのです。

しかし、今回の首脳会談では、米国が日中の軍事的な衝突に本音としては巻き込まれたくないという思惑も漏れてきます。

実際、日本側が日米両首脳による共同記者会見を求めたところ、安倍首相が尖閣問題などで踏み込んだ発言をすることを恐れた米国側が断ったという情報もあります。

ただし、民主党政権である米国は、従来よりも中国寄りに軸足を移した東アジア外交を展開することは明白ですので、日本としては、日米同盟を基軸としつつも、自主防衛の体制を築いていく努力を惜しんではならないと考えます。

※1:2月23日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130223/plc13022307230004-n1.htm

※2:同http://sankei.jp.msn.com/world/news/130223/amr13022310460006-n1.htm