岸田外相が、1月9日から14日にかけてフィリピン、シンガポール、ブルネイ、オーストラリアの4か国を訪問しています。
麻生副総理兼財務相も2日から4日にかけてミャンマーを訪問しましたし、安倍首相自身も16日から、ベトナム、タイ、インドネシアを訪問する予定です。
こうした動きは、安倍政権による対中国包囲網の構築が始まったと見ることができます。
私たち幸福実現党も、覇権的な動きをもって周辺国への影響力拡大を図る中国に対抗するために、ASEAN諸国などと連携することはたいへん重要であると考えます。
ASEAN加盟国の中には、南シナ海において中国と領有権問題を抱えている国があり、特にフィリピンなどは中国に対抗するために日本の軍備強化に肯定的です。
しかし、ASEAN加盟国の中には、必ずしも日本と利害が一致する国ばかりではありません。
中国の拡大を続ける経済力を背景にした援助を当てにしている国もありますし、かつて共産党政権だった親中的なカンボジアもあり、ASEAN全体として中国と対峙する方針を取りにくくなっていることも事実です。
これは、中国のしたたかな外交が功を奏している感もあります。
ですが、共産党の一党独裁国家である中国と関係を強化しその影響下に入るということは、その国の国民から自由を奪う方向にあることを認識すべきではないでしょうか。
中国が、なぜ急速にアジア最大の軍事力を整備しているのか、それはかつての「大中華帝国の再興」の目的があると見ることができます。
歴史的にも、中国は、その時々の国力に合わせて版図を拡大してきました。
日本をはじめアジアの諸国は、チベットやウイグルなどと同じ運命をたどるわけにはいきません。
日本とアジア諸国は関係を深め、アジアの自由と繁栄を推し進めるべきです。
そのために、今こそ日本は、アジアを自由と繁栄に導くリーダ国家となることを強く自覚すべきではないでしょうか。