4月9日の読売新聞の世論調査によると、財政再建や、社会保障制度維持のために消費税率引き上げが「必要だ」と思う人は55%を超えたとのことです(※)。
政府や財務省の主張が浸透してきたのかもしれません。
しかし、景気への影響が大きいことから、消費税増税を行っても、所得税や法人税が減ります。過去の消費税増税の例を見ても、全体の税収はむしろ減っています。
また、現行制度での社会保障を、全額消費税でまかなうとすると、消費税率は50%を優に超えてしまいます。
こうした事実を、政府や財務省は明らかにしていません。
なぜならば、消費税率を上げる真の理由は、「財務省の権益の拡大」だからです。
消費税率を上げていけば、必ず「軽減税率」の話がもち上がってきます。
税率を軽減できれば、その品目は消費者にとってメリットもありますが、その品目の業界にとっても売り上げの落ち込みを抑えられるのでメリットが大きいのです。
その実務を取り仕切るのが財務省です。
そして、軽減税率が適用される業界には天下りができる、という話があるのです。
同じく読売新聞の世論調査によれば、消費税率を引き上げる場合、生活必需品などの税率を低くする軽減税率を「導入すべきだ」とする人は74%であったとのことです。
一見、低所得者に優しい政策ですが、財務省にそうした意図があることを私たち国民は理解すべきです。
財務省の支持なしには首相になり得なかったとされる野田首相は、完全な財務省の操り人形です。
あえて言えば、影の首相は財務省のトップである事務次官の勝栄二郎氏です。
民主党のマニフェストとは裏腹に、官僚支配が頂点に達しつつあります。
※:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120409-OYT1T01013.htm