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2011/12/01【復興財源の臨時増税期間25年は事実上の恒久増税です】

11月30日、東日本大震災の復興財源を賄う臨時増税を盛り込んだ復興財源法が、参議院本会議で可決、成立しました(※1)。この臨時増税は、再来年の1月から所得税を2.1%上乗せするもので、期間は25年と実質的に恒久増税と言えるものです。

私たち幸福実現党は、2009年の立党以来、一貫して「減税」を言い続けていますが、今回の復興財源法の成立を受けて、立木(ついき)党首が声明を発表しました(※2)。以下にその要旨を記します。

・所得増税を25年に期間延長することで事実上の恒久増税となり、「将来世代に負担を先送りしない」との復興増税の論理は完全に破綻している。

・国債の日銀引き受けや国債整理基金特別会計の剰余金活用等による財源捻出が可能だったにもかかわらず、国民に負担を強いる増税が決定された。

・政府・日銀は、政府短期証券の発行による民間調達である資金、約12兆円を用いて効果の薄い単独為替介入を実施したが、この介入資金枠をこそ復興財源に回すべきであった。

・野田政権は今回の臨時増税だけでなく、消費増税路線を鮮明にしているが、その手法は民主主義の手続きからは大きく逸脱しており、「国民不在」も甚だしい。

などです。

国民の同情心に乗じて、「増税やむなし」を印象付けてきた政府・財務省ですが、民意は変わりつつあるようです。28日に放映されたテレビ朝日系の「ビートたけしのTVタックル」で「国民無視の財務省政権にダマされるな!! 復興増税に名を借りて…そんなにしたいのか消費増税!?」のテーマで、出演者ほぼ全員が「増税反対」に回り、世論が変わり始めたことを印象付けました。

日本は借金大国ではなく、実は金融資産や対外純資産など世界一の金持ち国家です。何度も言いますが、財政危機を煽るのは、増税をして権益を拡大したい財務省のプロパガンダです。不況下の増税は、不況を深刻化させるのは明白であり、結局は税収減につながります。金融緩和と、未来産業への大規模投資によって、雇用を創出し、消費を拡大することこそが税収増につながるのです。

※1:11月30日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111130-OYT1T00622.htm

※2:幸福実現党【緊急声明】「復興財源確保法の成立を受けて」http://www.hr-party.jp/new/2011/15954.html