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2011/10/12【お立ち台に立った時に日本はどのような価値観とビジョンを世界に提示するのか?】

復興庁が漸く設立される見通しとりました。

京都大学の藤井聡教授(「公共事業が日本を救う」の著者)が震災以降、早い段階で同庁の設立を提案していました。

復興は現地の住民しか分からない夫々の事情を反映しなければなりません。

復興庁設立の趣旨はそのニーズを汲み上げ、その障害となる規制を取り除くことです。

省庁横断で多岐にわたる規制を機動的にクリアしなければ復興は進みません。

気になることは本部が霞ヶ関にあることであり、本当にスピーディーな政策実行が可能になるのか懸念されます。

レアアースの価格下落はソ連の崩壊に日本の石油消費量激減による原油価格下落が大きく関わったことを思い出します。

その昔、鄧小平氏は「中東に石油あり、中国にレアアースあり」と語ったことがあるそうです。

レアアース自体の中国GDPに占める割合はそれほど高くなく、狙いは産業集中による安全保障上のカードにすることでありますが、頓挫しそうな雲行きはデジャブー(既視感)の印象を与えます。

北京コンセンサスという言葉が流行ったことがあります。

中国の投資を受け入れた国は、中国の政治・経済体制を受け入れやすくなるという仮説でありますが、完全に抜けているのは価値観です。

中国が自由を守る立場に立たない限り、基軸通貨になることは有ってはならないし、有り得ないことです。

日本は逆に円高で信認は高まる一方です。

お立ち台に立った時に日本はどのような価値観とビジョンを世界に提示するのか?その回答が求められる時期はそう遠くないと信じます。