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2011/08/30 【野田氏は、安全運転で民主政権を延命させることができるのか】

【野田氏は、安全運転で民主政権を延命させることができるのか】

29日の民主党代表選で混戦の末、野田佳彦氏新代表に選ばれました。30日に衆参両院で首相指名選挙が行われ第95代首相に就任しました。
さらに、異例の幹事長人事で、参議院から輿石氏を起用。

野田政権で日本の経済や外交はどうなるのでしょうか。野田氏は、代表選ではぼやかしたとはいえ、東日本大震災の復興財源のため、増税は引き続き主張するでしょう。
野田氏は、外債の割合が多いアメリカやEUの財政危機と、国内で国債の9割以上が消化されている日本の現状を同一視しており、復興増税をいずれ導入して、消費税の増税にも早期に道をつけようとするのではないでしょうか。

そのために自・公の協力を得て、「大連立」をすすめるのではないでしょうか。しかし、「増税の野田政権」との差別化を打ち出し、衆院選を戦う路線を野党がとることも考えられます。

外交・安全保障について。これまで野田氏は日米同盟重視や集団的自衛権の容認、東京裁判史観の拒否等、保守派としての主張を打ち出してきました。こんかい首相としてどこまで貫くことができるかが見物です。

野田氏は、愚直な気質を武器として、泥臭い政治を行っていくことを新党首就任挨拶に言っておられました。
確かに、これまで大きな発言や、改革を訴えてこなかった無難さが、混迷する民主党にあって「安定感」を醸し出し新首相に押し上げられたのかもしれません。しかし、よく言えば無難で、悪く言えば退屈な政権となることも予想されます。