【日教組敗北?全国学力テスト、25年度に全員参加復活へ文科省】2011年7月8日産経より
小学6年と中学3年を対象に毎年4月に実施している「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)について、文部科学省は8日、平成25年度に全員参加方式の復活を含む「きめ細かな調査」を実施すると発表した。
24年度については、実施科目を現行の国語、算数・数学の2科目に加え、理科を導入することを明らかにした。
全員参加方式については、民主党政権が日本教職員組合(日教組)側の「全員参加は過度の競争を招く」という論理を取り入れ、22年度から抽出方式を導入。
しかし、教育界から「子供たち一人一人の学力把握には全員参加にすべきだ」との批判があった。
省内に設置した専門家会議が今年3月にまとめた報告書で「数年に一度は市町村、学校などの状況も把握することが可能なきめ細かい調査の実施の検討が必要」と結論付け、軌道修正を迫られることになっていた。
理科の調査についても、専門家会議が「3年に1回程度が適当」としており、24年度以降、定期的に実施していく方針だ。
今年度の全国学力テストは、東日本大震災の影響で抽出方式を見送り、9月下旬以降に希望校のみを対象に実施する。
引用、以上。
「ゆとり教育」による学力低下が大きな問題になり、2007年度より全国の小中学校で、最高学年(小学6年生、中学3年生)全員を対象とした「全員参加方式」の「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)が始まりました。
しかし、民主党政権になって、日教組の強い意向を受けて、すぐに「4割抽出方針」が打ち出され、さらに事業仕分けで2010年度より「3割抽出方針」に縮小されてしまいました。
ただし、抽出されなかった学校でも、希望があれば自主参加できる方式をとっており、2010年度は約7割の学校が参加しました。強制されなくても、7割の学校が参加するということは、各学校が学力テストの必要性を認識していることを意味します。
そもそも、「抽出制度」では、各学校や各学級の学力の相対的な位置づけ(全国と比べて学力が高いのか、低いのか)が分からなくなってしまい、教師は「一国一城の主」のままです。国家の教育行政の指標も無くなります。
教育の質を上げる為には正当な競争も必要です。「全員参加方式の学力テスト」「学力テストの学校別公開」「教員免許を持っていない人でも教壇に立てるようにする参入自由化」「学校設立の自由化」など、「教育に競争を取り入れる政策」を積極的に打ち出しています。
しかし、日教組は「点数至上主義だ」「全員参加は過度の競争を招く」など、学力テストや競争強化に猛反対しています。
民主党・日教組が一体となった「学力テスト猛反対運動」は「平等主義の履き違え」であり、学校間、教師間、生徒間の競争を排除しようとする「ゆとり教育」への復古運動に過ぎません。
学校や教師が序列化され、民主党支援の政治活動ばかりしている日教組の教師達の指導力の無さがあらわになるのを恐れて猛反対しているとしか思えません。
民主党・日教組の「ゆとり回帰路線」は、学力低下のみならず、大きな国力低下をもたらします。
全国学力テストの「全員参加復活」は、「脱ゆとり教育」を進めていく上で不可欠です。