【中国、北朝鮮麻薬48億円分押収=国家ぐるみで製造か-韓国紙】2011年7月5日 時事より
5日付の韓国紙・東亜日報は、中国当局が昨年、北朝鮮産麻薬約6000万ドル(約48億円)相当分を押収していたと報じた。
押収された麻薬の質は民間で製造できる水準を超えた最上級品で、中国当局は北朝鮮が国家ぐるみで製造していると把握しているという。
同紙によると、中国は吉林省など東北3省の安全を脅かす北朝鮮産麻薬の深刻さを看過できず、韓国捜査当局と水面下で協力して取り締まりに乗り出した。
中国で流通している北朝鮮産麻薬の規模は全体で約10億ドル(約810億円)に上るとの推定もあり、これは昨年の哨戒艦沈没事件による韓国の対北朝鮮制裁を相殺する額。
韓国政府筋は「北朝鮮は毎年武器輸出で約10億ドルを稼いでいたが、制裁で1億ドルに減ったとの分析がある。北朝鮮は制裁による被害を相殺するため、麻薬輸出に目を付けたとみられる」と指摘した。
[関連記事]→【中朝国境地域、北朝鮮麻薬に染まる北朝鮮がデモ鎮圧用の装備購入説も】2011年6月22日 東亜日報より
北朝鮮産のヒロポンなどの麻薬が中国にも脅威になっていると、米ニュース週刊誌ニューズウィークが21日付で報じた。
「シスター・キム(SisterKim)」で知られている有名な麻薬密輸犯を含む北朝鮮住民6人が、昨年中国公安に逮捕されるなど、吉林省延辺朝鮮族自治区の延吉市など北朝鮮国境付近の中国都市が北朝鮮産の麻薬に染まっているという。
脱北者のシン・ドンヒョク氏は、「アイス(ヒロポン)を売ることが、お金を得る最も簡単な方法だ。脱北者は皆、アイスについて知っている」と話した。
北朝鮮にヒロポンが蔓延したのは、高価で手に入れることが難しい薬品の代わりにヒロポンを利用するためだ。
脱北者を支援する韓国のある市民団体関係者は「北朝鮮の慢性疾患者がヒロポンを利用している。ストレスや疲労解消などのためにも使われており、北朝鮮の人々にとっては麻薬というよりも日常の薬品になっている」と伝えた。
北朝鮮が暴動などの事態に備えて、暴動鎮圧を担当する警察組織「特別機動隊」を創設したのに続き、最近は中国からデモ鎮圧用の装備を大量に購入したといううわさが流れている。
北朝鮮が、中国遼寧省瀋陽などで中国人商人を通じて、デモ鎮圧部隊が使用する催涙弾やヘルメット、盾などを大量に購入しているといううわさが現地に流れている。
北朝鮮は、基本装備のほかにも、防弾チョッキをはじめとする防護服、デモ隊の接近を阻止する障害物などの購入も打診しているという。
北京のある消息筋は、「うわさだが、軍需物資である催涙弾とはいかなくても、ヘルメットや盾などを中国政府の黙認の下、密かに購入している可能性は排除できない」と話した。
北朝鮮の特別機動隊は、駅、市場、学校、公園など暴動が発生する可能性がある場所を仮定した状況別のデモ鎮圧訓練を受けているという。
北朝鮮が、暴動鎮圧の警察組織を創設したのは、デノミネーション(通貨呼称単位の変更)以降、住民が抵抗を示し、集団的な傾向を見せていることと無関係ではないとの指摘がある。
北アフリカ・中東発の「ジャスミン革命」も影響を及ぼしたとみえる。
反政府の動きに対して、処刑など極端な対処をしてきた北朝鮮が暴動鎮圧警察組織に関心を持ったのは、軍隊を投入する鎮圧だけでは対処が難しいほど暴動鎮圧の需要が多くなる可能性を念頭に置いているという分析も出ている。
20日、国際反核運動団体「グローバル・ゼロ」が、世界各国の核兵器開発の現況と予算を分析した報告書によると、北朝鮮が今年、核兵器に支出する費用は、国防費(88億ドル)の8%である7億ドル(約7553億ウォン)にのぼる。
このうち5億ドルは、核兵器研究や開発、調達、実験、運営、維持にかかる費用と核兵器の改善、核兵器の指揮統制システム、早期警報、インフラなどにかかる費用だ。
そのほかには、核兵器防衛に必要なミサイル・システムなどに使用される。
引用、以上。
北朝鮮は、中東情勢の変化による武器輸出の停滞などで、外貨不足が決定的になっています。
北朝鮮が外貨獲得の打開策として国家ぐるみで取り組んでいるのが麻薬密売です。
北朝鮮は麻薬の原料となるケシを大量栽培しています。ケシは肥料や灌漑施設の劣悪な北朝鮮でもよく育つと共に、小麦やコメなどの農作物より8倍もの利益が得られます。
更に西側がテロの資金源根絶に向けて、アヘンの生産や取引を厳しく取り締まった結果、麻薬の供給量が減り、国際価格が昨年の3倍に跳ね上がっており、北朝鮮にとっては“稼ぎどき”になっています。
麻薬密売は、テロリスト組織の資金源にもなっており、国際社会に毒水を流しながら、資金を稼ぐ荒っぽいやり方です。
北朝鮮を支援している中国も、北朝鮮が中国以外の国に麻薬を密売しているのなら黙認したかもしれませんが、自国にまで麻薬密売の手が伸びているので慌てて摘発をしたものと推測されます。
麻薬密売は核兵器製造の資金源ともなっているものと推測されます。
日本、韓国、中国などの近隣諸国が協力し、北朝鮮の麻薬密売を徹底的に取り締まるべきです。