【英軍事情報会社「ジェーンズ」、北朝鮮による3回目の核実験の兆候があると発表】2011年6月30日 FNNより
イギリスの軍事情報会社「ジェーンズ」は、北朝鮮による3回目の核実験の兆候があると発表した。
これは、6月10日に撮影された北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場の衛星写真から明らかになったもの。
写真では、2010年10月に比べ、実験場の西側の掘削範囲が25~30%拡大しており、核実験のためのトンネルが掘られている可能性があると指摘している。
また、東側でも掘削範囲が拡大しているほか、新しい3棟の建物の建設が確認されたとしている。
北朝鮮は、2006年と2009年にもこの場所で核実験を行っていて、ジェーンズは「北朝鮮が3度目となる地下核実験を準備している兆候がある」としている。
【北朝鮮が韓国に軍事的報復を警告、3回目の核実験の可能性も】2011年6月30日 ロイターより
北朝鮮は29日、韓国軍が北朝鮮の金正日総書記や同国軍を中傷するスローガンを掲げたとし、軍事的な報復を行うと警告した。朝鮮中央通信(KCNA)が報じた。
KCNAによると、政府報道官は「北朝鮮は報復的な聖戦を通じ、反逆者らを一掃する」と発言した。
韓国と米国は、北朝鮮が交渉で譲歩を引き出そうとする挑発行為を今後も続け、核開発またはミサイル発射などに発展する可能性もあるとみている。
韓国外交当局のLee Sang-hyun氏は、ロイターに対し「北朝鮮は、食糧問題や米朝協議、安定した権力継承の問題など、3回目となる核実験を行うに十分な動機がある」と指摘した。
北朝鮮は今月、韓国の李明博大統領とは対話を行わない方針を発表している。
引用、以上。
北朝鮮が3回目の核実験を行う最も大きな動機は、金日成元国家主席の生誕100周年に当たる2012年に「強盛大国の大門を開く」としたスローガンに起因します。
金正日政権が主唱している「強盛大国」とは、核とミサイルで武装した「軍事強国」を意味します。
特に、3回目の核実験は3代世襲の完成に向けて、後継者の金正恩氏の業績とされるものと見られています。
そのため、2012年までに、3回目の核実験を成功裏に終わらせることが、北朝鮮政権にとっての喫緊の課題となっています。
金正日は「2012年強盛大国の門を開く」と公約し、「その時が来れば空腹も解決し、豊かな強国になる」という希望を国民に与え、不満を抱く国民をなだめてきました。
しかし、2012年になっても、北朝鮮が経済的に豊になる見込みは皆無なため、北朝鮮は「軍事強国」としてのアピールを国内外に対して積極的に示そうするはずです。