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2011/06/09 【中国海軍の艦艇 相次いで沖縄近海を航行】

【中国海軍の艦艇 相次いで沖縄近海を航行】2011年6月8日 テレ朝より

中国海軍の艦艇8隻が相次いで沖縄本島と宮古島の間の公海上を横切り、太平洋側に向けて通過していたことが明らかになりました。

防衛省によりますと、7日の未明から正午にかけて、警戒監視中の海上自衛隊が沖縄近海を航行する中国海軍のミサイル駆逐艦3隻など合計8隻の艦艇を確認したということです。

いずれも、沖縄本島と宮古島の間の公海上を太平洋側に抜けていきました。

中国海軍は、去年4月にも艦艇10隻がほぼ同じ海域を航行するなど、日本近海での活動を活発化させていました。

防衛省関係者は、太平洋戦略の一環で、日本の南西諸島の防衛強化に対する挑発的な行動とみて監視を強化しています。

引用、以上。

昨年4月にも同様に中国海軍の駆逐艦や潜水艦など10隻が沖縄本島と宮古島の間の海域を通過しています。

中国の海軍司令官が「海軍の5大兵種(艦艇や潜水艦など)は毎年数回部隊を組織し、遠洋訓練を行う」と宣言しているように、今回の中国海軍の遠洋訓練は既定路線で組まれていたもので、春頃に実施予定だった遠洋訓練が東日本大震災への配慮(国際世論への配慮)で数カ月延期され、今回の艦隊行動に至ったものと考えられます。

今回の事態を受けて、日本がどのように対応するのかが問われています。

外務省は「公海上で国際法上問題はない」と抗議しない方針ですが、日本が毅然たる外交姿勢を取らず、また、海上自衛隊の水上部隊、潜水艦部隊が南西諸島の防衛を固めない限り、中国は日本を侮り、更なる挑発行為に発展していくことは火を見るより明らかです。

中国は自国が何らかの行動に移る際、国際法などは一切考慮していないものと思われます。

一々確認して行動するのは日本だけであり、日本政府はパワーポリティクスの現実が何たるかを知らねばなりません。

ここは「国際法上問題はない」として抗議しないと言っている場合ではなく、外交ルートを通じて毅然として抗議すると共に、南西諸島方面に海上自衛隊の部隊を展開し、中国艦艇の動きを探ると共に、中国の艦隊行動に隠された意図を探り、防衛強化に繋げていくべきです。

防衛省の発表では艦隊に潜水艦は含まれていませんが、潜水艦救難艦が含まれていることから潜水艦が潜伏しているはずです。

潜水艦を動かしているということは、アメリカの空母打撃群や両用即応群の動きを偵察し、中国近海に近づいた場合に所要の対処をするのが目的であろうと推測されます。中国の艦隊行動や潜水艦の動きを詳細にトレースすべきです。

そして、日米同盟を強化し、アメリカと連携した沖縄防衛を強化すると共に、現在、南シナ海を中心に中国と対立を深めているフィリピンやベトナムなどの東南アジア諸国との連携も強化し、中国包囲網を形成していくことが喫緊の課題です。