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2011/05/21 【首相交代、7割弱が求める=内閣支持21.9%―時事世論調査】

【首相交代、7割弱が求める=内閣支持21.9%―時事世論調査】2011年5月20日 時事より

時事通信社が13日~16日に実施した世論調査によると、東日本大震災の復興や福島第1原発事故対策に取り組む菅直人首相の今後について、「対応に一区切りをつけたら退陣すべきだ」が53.5%。

「直ちに退陣すべきだ」は15.3%で、首相の交代を求める声は合わせて68.8%に上った。これに対し、「引き続き政権運営にあたるべきだ」は24.5%にとどまった。

震災発生から2カ月を経て、7割近くが首相の交代を求めたことで、政権運営は厳しさを増しそうだ。

震災や原発事故の対応での首相の指導力を尋ねたところ、「発揮していない」「あまり発揮していない」が計71.9%。「発揮している」「ある程度発揮している」を合わせた26.4%を上回った。

菅内閣の5月の支持率は、前月より1.4ポイント増の21.9%で、3カ月連続で上向いたが、依然として低水準。不支持は2.1ポイント下がって59.5%。

首相の要請により中部電力が浜岡原発の運転を停止したことは、内閣や首相の指導力に対する有権者の評価に影響しなかったようだ。

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【「首相の債務自覚ない」―西岡武夫参院議長寄稿全文】2011年5月19日 読売より

菅直人内閣総理大臣殿

昼夜を分かたぬご心労、推察致します。ご苦労さまです。

私は、国権の最高機関を代表する一人として、この一文で敢えて率直なことを申し上げます。

菅首相、貴方は、即刻、首相を辞任すべきです。《中略》

今、菅首相がお辞めにならなけれぱ、東日本の被災者の皆さんの課題のみならず、この時点でも、空中に、地中に放射能・放射線を出し続け、汚染水は海に流されているという、原発事故がもたらす事後の重大な課題も解決できません。

ここで、3月11日以来、なぜ菅首相がやらなかったのか、やる気がなかったのか、私が疑間を持ち続けていることについて触れてみたい、と思います。

その一。首相は、なぜ、3月11日以降、直ちに「緊急事態法」をまとめ、立法化を図らなかったのか。多くの会議を作り、指揮命令系統を敢えて混乱させてきました。

これは、首相の責任を暖昧にして、決断を延ぱすための手法です。

震災では、県市町村の長、職員、地元の消防団、消防署、警察官、東京消防庁、地域の民生委員、自衛隊の皆さんに並々ならぬご苦労をかけています。

看過できないのは、首相が、10万人もの自衛隊員に出動を命じるのに、安全保障会議を開かなかったことです。

安全保障会議は、「国防と共に、重大緊急事態への対処に関する重要事項を審議する機関」です。首相は法律を無視しているのです。

その二。原発事故は、国際社会の重大な関心事です。首相が初動段階で、米軍の協力の申し出を断ったことが大きな判断の誤りです。

現時点でも、事故の収束について、首相には、なんの展望もないのです。

その三。首相が、被災された東日本の皆さんのために、今の時点で、緊急になすべき事は、「8月上旬」などと言わず、避難所から仮設住宅、公営住宅の空き部屋、賃貸住宅、とあらゆる手段を動員し、被災された方々に用意することです。さらに、資金の手当て、医療体制の整備が急務です。

その四。また、首相の債務は、災害による破損物の処理です。この分別は予想以上に大変で、梅雨入りを迎えて緊急の課題です。

さらに、新たな国土計画、都市計画、農林、水産業、中小零細企業再建の青写真、新たな教育環境の創造等々、期限を切って方向性をまず明示すべきでした。

その五。居住の場所から避難を強いられておられる方々は勿論、原発事故の収束に向かう状況について、固唾を呑んで見守っておられる日本全国の皆さんに、正確で真実の情報を知らせるべきでした。

原発が、案の定、炉心溶融(メルトダウン)を起こしていたではありませんか。私は、この事実を、東電も首相も、知っていたのではないかという疑いを持っています。

その六。首相の政治手法は、すべてを先送りする、ということです。この国難に当たっても、前段で指摘した課題のほとんどは、期限を明示しませんでした。

批判が高まって、慌てて新たな工程表を5月17日に発表しましたが、予算の裏付けはありません。大震災に対する施策も、原発事故の処理費用も、新たな電力政策も、それらに要する財源は明らかではないのです。

もし、それらが、政権担当能力を超えた難題なら、自ら首相の座を去るべきです。

このままでは、政権の座に居続けようとするための手法と受け取られても弁明できないでしょう。あたかも、それは、「自分の傷口を他人の血で洗う」仕草ではありませんか。

我が国は、山積する外交問題、年金間題を始めとする困難な内政問題等、多くの難題を現に抱えています。私は、菅直人首相には、それを処理する能力はない、と考えます。

すべてが後手後手にならないうちに、一刻も早く、首相の職を辞されることを重ねて強く求めます。

野党が多数の参院で間賛決議案を司決しても、貴方は居座るかも知れません。

もしお辞めにならないのであれば、26、27両日の主要8か国(G8)首脳会議前に、野党が衆院に内閣不信任決議案を出す以外に道はないのです。

引用、以上。

支持率が下がっては「浜岡原発停止」など有害無意味なパフォーマンスを展開し、支持率を上げようと必死な菅首相ですが、世間の目は節穴ではありません。

世間の7割が菅首相退陣を望んでいます。支持率を維持しているのは、「危機管理下で最高責任者を代えるのは、危機管理の空白を生む」という考えが一般的だからに過ぎません。

西岡氏は六項目にわたって菅首相が退陣すべき理由を挙げ、首相の延命策は「自分の傷口を他人の血で洗う仕草だ」と断じ、「菅首相を誕生させた責任を感じ、断腸の思いだ」と菅首相退陣を強く要求しています。

同氏の挙げた退陣理由に付け足すとするならば、「その七。今回の東日本大震災は単なる自然現象ではなく、菅政権、民主党政権が誤りたる政権であることに対する『天の警告』である。菅首相は同震災発生の責任を取り、即刻、辞任せよ。」ということが挙げられます。

いまや、菅首相退陣、民主党政権打倒は、国難から日本を守るため、そして次なる国難を呼び込まないための喫緊の最重要課題です。